第5集

情報提供室

このページは糖尿病である私の体験から得た医療に対する教訓と、現代医学が持つ
問題点を摘出すると共に、新しい医療情報を適切に提供するこを主旨としております。

情報 第5集(No41~No50) 目次

No41: 夜間・休日の小児救急に「電話相談」!?
No42: 骨再生助ける人工骨開発 !?
No43: 家族介護要望が半減しヘルパー依存が増加!?
No44: 抗がん剤の使用を遺伝子診断で判断!?
No45: 糖尿病の分類と本質を理解して!?
No46: 胃がん手術後の坑がん剤の使用減少!?
No47: 癌細胞が“自殺”する新治療法発見!?
No48: 前立腺肥大症と前立腺癌について!?
No49: ピロリ菌除菌で胃がん発症率3分の1に!?
No50: 原因不明の線維筋痛症の治療法!?

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2003/09/19(木)No41: 夜間・休日の小児救急に「電話相談」!?

夜間や休日に、子どもが急に発熱したり、けがをしたりした時、どうすればいいのか――。悩む親たちのために、厚生労働省は来年度から、電話で小児科医から助言が得られる電話相談事業を始める。電話とはいえ、専門医の一次的な助言によって、親の不安を解消することが期待できる。緊急性の低い子どもの受診を減らすことで小児救急病院の混雑が緩和され、病状の重い子どもの治療により時間をかけられる効果もありそうだ。

都道府県と地元の大規模病院、医師会などが協議会をつくって運営にあたり、休日や夜間に小児科医が交代で相談に応じる。指定の電話番号へかけると、医師の携帯電話に転送される。子どもの症状を伝えると、すぐに病院で受診した方がいいのか、翌朝まで待ってからでいいのか、などの助言を受けられる。

小児科医は都市部に偏っており、子どもの救急患者をめぐる体制の不備がたびたび指摘されてきた。現在、全国を約400に区切った小児救急の医療圏のうち、休日や夜間、複数の病院が順番で子どもの救急患者を受け入れる輪番制を実施しているのは約100にとどまる。輪番制が難しい地域で、複数の医療圏をまとめて請け負う拠点病院も6カ所(12医療圏分)しかない。

すでに広島県は昨年9月から休日の夜間の電話相談を試験的に始め、約4カ月間で約700件の相談を受けた。追跡調査した約130件の内訳は指示を受けるなどして「すぐに病院へ行った」21%▽「翌日の昼間にかかりつけの医療機関を受診」46%▽「様子を見たが受診する必要はなかった」24%▽「相談しただけで安心した」7%――となった。

また、子どもの救急患者を受け入れている病院では、当直医が診察に追われ、患者は長時間待たされているのが実情だ。 専門医が、症状の軽重をまず判断することで、結果的に8割近い人が夜間に病院へ行かずに済んだ。厚労省は「当直医の負担を軽くする効果が期待できる」と話している。
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2003/09/26(木)No42: 骨再生助ける人工骨開発 !?

骨の再生を助ける人工骨の技術をベンチャー企業が大阪大医学部などとともに開発した。半導体洗浄用の水を通す目に見えない無数の穴が開いたフィルター製造技術を活用、厚生労働省の承認を得て、健康保険の適用が決まり、24日から市販される。骨に埋め込むと、穴の中に血液や細胞が入り込み、新生骨が形成され、骨の再生を支える。骨がんや重い骨折、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療に役立てられそうだ。

医療器具販売を手がける社員約20人のベンチャー企業エム・エム・ティー(大阪市)と半導体材料メーカーの東芝セラミックス、阪大医学部(整形外科)らが約4年前から共同で研究。独立行政法人の物質・材料研究機構も協力し、臨床試験などを経て、厚労省は今年6月に承認した。

商品名は「ネオボーン」で、価格は55万6千円~51万5千円。骨の主成分であるハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウム結晶)と呼ばれる物質でできており、角砂糖のような印象だ。 直径約150マイクロメートル(1マイクロメートルは1千分の1ミリ)の穴が無数に開いており、穴と穴同士は約40マイクロメートルの「窓」でつながっている。「連通孔」と呼ばれるもので、特許は東芝セラミックスが持っている。

東芝セラミックスは当初、半導体の製造工程で出る廃水の濾過フィルター用の材料として研究していたが、エム・エム・ティーと阪大の協力で、医療技術に発展した。 M・M・Tによると、人工骨の国内市場規模は約60億円。今回の商品投入で「3年以内に倍増する」と見ている。

吉川教授は「骨の治療期間が短縮できるだろう。骨再生以外にも再生医療の『足場』として使える可能性があり用途は今後広がりそうだ」と話す。国内に約1千万人いると言われる骨粗鬆症患者のほか、骨がんや重度の骨折の患者に対し、質の高い治療ができる、と期待されている
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2003/10/06(月)No43: 家族介護要望が半減しヘルパー依存が増加!?

老後に寝たきりや痴呆(ちほう)になった時、「家族だけに介護されたい」と望む人が大きく減っている――。内閣府が4日付で発表した「高齢者介護に関する世論調査」で、こんな傾向が浮き彫りになった。前回調査(95年)は4人に1人だったが、ほぼ半減した。00年4月に介護保険制度がスタートし、ホームヘルパーらの介護に抵抗感が薄れたことや、家族の負担への配慮が背景にあるとみられる。

介護を受けたい場所は「自宅」派が45%、老人ホームなど「施設」派が42%でほぼ同じ。自宅で介護される場合、どんな形が望ましいかを聞いたところ、「家族だけに介護されたい」と回答した人は前回調査では25%だったが、今回は12%に半減した。

一方、「ホームヘルパーなど外部の人を中心とし、あわせて家族による介護を受けたい」と答えたのは22%から32%に増加。ヘルパーなどを利用したい理由として72%の人が「家族の肉体的負担を減らすため」、62%が「家族の精神的負担を減らすため」を挙げた。

「子が親の介護をするのは当たり前」と考える人は、前回の57%から今回49%に減少。「子が必ずしも親の介護をする必要はない」は29%から36%に増えた。 調査は今年7月から8月にかけて、全国の20歳以上の男女5000人を対象に実施し、3567人から回答を得た。
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2003/10/12(日)No44: 抗がん剤の使用を遺伝子診断で判断!?

肺がんの手術を受けた患者が、5年後も生きていられるかどうかを遺伝子から予測する方法を、愛知県がんセンター(名古屋市)が開発し、先月発表した。同センターは、予測で早くから再発対策を講じれば死亡率が下げられると期待している。

96~97年に同センターで肺がんの手術を受けた患者50人のがん組織から、約1万種類の遺伝子を取り出した。患者の5年後の状態と、遺伝子の関連をコンピューターで解析したところ、特定の遺伝子の使われ方をみることで、5年後の生存の可能性を約9割の確率で判定できることをつきとめた。

肺がんは、がんの中で最も死亡者が多く、年間5万人以上が亡くなっている。この方法を使えば、手術後に再発・転移で亡くなる恐れのある患者には、これまでより早い段階で抗がん剤による補助療法を始めて生存率を上げられる可能性がある。一方、生存の可能性が高い患者には不要な抗がん剤を使わないなど、個々の患者にあわせた治療が出来るという。

胃がんの手術後、抗がん剤治療を受けるかどうかの判別が、愛知県がんセンターなどが世界に先駆けて開発した遺伝子診断で可能になった。25日から名古屋国際会議場で開かれる日本癌(がん)学会で発表する。

不必要な抗がん剤の使用が避けられるほか、遺伝子診断で陽性の場合、転移の芽を早く摘み取れる可能性があるとして補助化学療法の臨床試験も始まった。この新しい診断法は同センター研究所腫瘍(しゅよう)病理学部と、病院消化器外科との共同開発です。。

おなかの洗浄液中のがん胎児性抗原(CEA)という腫瘍マーカーの遺伝子を数十万倍に増幅して調べる。数個の細胞があれば検出可能。どのくらいのがん細胞かという定量的な評価もできる。

銅所によると、この二年間の症例(103例の進行がん)を解析した結果、遺伝子診断で陰性だった67例は抗がん剤を投与しなくても腹膜再発は起きておらず、診断の有用性が確認された。陽性だった19例中には10例(53%)の再発があったという。「病院と研究所が一つになった成果」と話している。
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2003/10/16(木)No45: 糖尿病の分類と本質を理解して!?

糖尿病には1型糖尿病(インスリン依存型)と、2型糖尿病(非インスリン依存型)があることは、皆様の多くの方はご存知だと思いますが、依然として糖尿病とは全て一緒に見ておられる方もおいでだと思います。それは知識のない方の責任ではありません。

社会的にも医学的にもこの両者の違いを、明確に啓蒙しておられない責任があります。1型は現在では或る種のウイルスの感染により発症すると言う学説が主流ですが、今だに遺伝説を提唱している医師がおります。2型は生活習慣に起因しており、1型生は活習慣とは全く関係のないことです。

当然、1型と2型では症状も治療方法も違います。2型の患者の治療の基本は食事療法と運動療法が主体で、適性体重に減量することで膵臓の負担を軽減することです。ところが1型は膵臓の機能が既に衰退しておりますので、薬物療法(インスリン治療)により正常なホルモンを確保しなければなりません。

これは私の提言ですが両者の病名を変えることです。1型を「膵糖病(仮称)」とし、2型は「糖尿病」と区分けしますと、皆さんも混乱しませんし、患者も変な誤解を招かずに済むのではと思います。然し、これを真剣に考えている医師がいないことが非常に残念です。

現在糖尿病患者は約700万人(疑いのある患者を含めると1200万人)おりますが、1型糖尿病患者は僅か3%の約20万人です。1型患者の発症は幼児期から青年期か主体ですが、この患者の多くは病歴20年未満の方で、糖尿病発病後に如何に長生するかは、患者本人の自覚に依存されております。更に妊娠糖尿病があります。妊娠時に急激に異常が起りインスリン療法が必要です。

糖尿病の最大の障害は神経障害と血管障害です。、治療の過程で末梢神経障害(手足の麻痺)による切断と、目の網膜の微細血管の出血による網膜剥離による失明、腎臓の糸球体の濾過機能低下による人工透析と、次々と合併症が発症してきます。多くの患者はこの時期に障害に冒されるか、死亡しますので糖尿病患者は、一般の方より10年以上短命だと言われる所以です。

私の様に38年間も糖尿病と付き合っておりますと、当然このような障害は何度も襲い掛って来ましたが、幸に良き医師と巡り合いこれらの難局を無事に乗り越えることが出来ました。これは患者本人の管理だけでは決して乗り越えれないハードルです。医師と患者が一体となって取り組むべき問題ですので、如何に両者のコミニケーションが重要かがお分かりになると思います。

然し、糖尿病は古くからある病気ですが、社会的に問題になってからはまだ数十年より経っておりません。当然、医療に於いてもまだまだ後進状態で、解明しなければならない問題が鬱積しております。私のような病歴ですと常に病症の先達者として、未知の病状に直面して担当医を困惑させております。医学文献にも十分な対治療方針の指標が明記されておりません。

このような環境で患者が何処迄、病気と向き合って生きて行けるかは未知数です。インスリン治療50年で世界の糖尿病協会から銀メダルが贈与されることは以前にも書き込みいたしましたが、その位価値のあるものだと思います。最後に来るのが末期的神経障害と動脈硬化です。末期的神経障害は全ての神経に類を及ぼしますし、動脈硬化は脳血管や心臓血管を血栓したり梗塞します。
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2004/01/02(木)No46: 胃がん手術後の坑がん剤の使用減少!?

胃がんの手術後の抗がん剤治療を受けるかどうかの判断が、愛知県がんセンターなどが世界に先駆けて、開発した遺伝子診断で可能になった。03年10月15日から名古屋国際会議所で開かれる日本癌学会で発表されました。

不必要な抗がん剤の使用が避けられる他、遺伝子診断で陽性の場合、転移の芽を早く摘み取れる可能性があるとして、補助化学療法の臨床試験も始まった。この新しい診断法は同センター研究所で開発されたものです。

お腹の洗浄液中のがん胎児性抗原(CEA)と言う腫瘍マーカーの遺伝子を、数十万倍に増幅して調べれるが数個の細胞があれば検出可能。どの位の癌細胞かと言う定量的な評価も出来る。

同センターでは「この2年間の症例(102例の進行がん)を解析した結果、遺伝子診断で陰性だった67例は抗がん剤を投与しなくても、腹膜再発は起きておらず診断の有用性は確認された。陽性だった19例中には10例(53%)の再発があったと言う。
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2004/01/07(水)No47: 癌細胞が“自殺”する新治療法発見!?

細胞が“自殺”しようとする性質を利用して、癌を死滅させたり予防する薬剤による治療法を、名古屋市立大・分子医学研究所のグループが確立した。骨髄移植で適合するドナー探しが難問となっている白血病をはじめ、骨髄腫や大腸癌、前立腺癌などの治療に新たな道を開くと期待されている。

一般的に細胞は、分裂などで増殖しようとする働きとともに、死のうとする働き(アポトーシス)と、二つの相反する性質を持ち、健康な生命体はその均衡を保ちながら成長する。しかし、細胞が癌になる過程では、死のうとする働きを抑える機能が新たに加わり、均衡が崩れて癌細胞が異常増殖する。

これを逆手に取って、癌細胞自身のアポトーシスを促進できれば、癌が勝手に減少・死滅すると考え、そのメカニズムの解明を進めてきた。研究では、癌増殖にかかわる主要なタンパク質の一つ「NFκB」(エヌエフカッパビー)に注目。転移や増殖、アポトーシス抑制など、癌の“悪行”が「NFκB」と特定のタンパク質の組み合わせで引き起こされていることを突き止めた。

さらに、この組み合わせを阻害し、癌細胞の中のアポトーシスを促す薬効が、風邪薬に含まれるイブプロフェンや、リウマチに効くアセチルサリチル酸、健康食品に含まれるビタミンEといった抗酸化化合物など約五十種類にあることも確認した。

こうした治療法は「NFκB」と関係がある癌以外に対する効果は未知数。だが、風邪薬などの成分が癌治療に道を開く可能性を見いだしたことに、研究グループは「新薬開発だけでなく、従来ある薬品の効用を見直し、本来の適応以外で役立てる作業も今後進めたい」と話している。
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2004/01/13(火)No48: 前立腺肥大症と前立腺癌について!?

前立腺癌でも、前立腺肥大症と同じように前立腺が腫れるので尿が出に難くなりますが、癌の多くは尿道から離れた処がら発生するため、早期には尿道が圧迫されず、肥大症ほど著明な症状がない人が多いのです。前立腺癌が進行して骨に転移を起こし、神経痛のような骨の痛みから発見されることもあります。骨が脆くなり骨折したりすることもありますが、このような症状が出てくるのは殆どが進行した場合です。

最近は人間ドックで前立腺や血液検査で、前立腺抗原(PSA)が調べられるようになり、無症状で見つかる前立腺癌が増えております。前立腺抗原と言うのは前立腺の細胞の中だけで作られている蛋白のことです。なぜ蛋白のことを抗原と言うか、それは或る臓器にだけある物質を発見するために、別の動物の抗体を使うためです。

色々な病気を起こすウイルスが抗原で、その病気菌をやっけるために体の中で作られるのが抗体です。抗体には本来自分の体にないものですが、ウイルスが入って来た時にそれを攻撃するために作られます。人間の体では色々な抗体が作られますが、前立腺にだけ結び付く抗体があります。この蛋白のことを前立腺抗原(TSA)と呼びます。

従って、PSAの血液検査と言うのは患者さんの血液の中に、この抗体と結び付く物質がどのくらい含まれているかを調べます。検査に使う抗体の種類によって正常値は異なります。血液1ml中にPSAが0.00001ミリグラム以上含まれていると、前立腺癌が疑われることになります。

治療法として現在は月1回の注射で、両方の睾丸を摘出したと同じ効果のある、注射薬も開発されております。前立腺抗原(PSA)のおかげで早期に前立腺癌が発見された場合、一般に進行が遅いため手術をすることなく、内分泌療法を受けることで予後は比較的良好で、この癌で命を落さずに寿命を全うすることが出来ます。
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2004/01/20(火)No49: ピロリ菌除菌で胃がん発症率3分の1に!?

胃潰瘍を起こすとされる細菌、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)を薬で除菌すると、胃がんになるリスクが3分の1になるという調査結果を・北海道大(消化器内科学)らがまとめた。感染者約3400人を調べた結果で、除菌による胃がんの予防効果が明らかになった。先月、名古屋市で開かれた日本癌学会で発表した。

同大学や東北大、信州大など全国23の医療施設が協力し、ピロリ菌感染者で除菌をしていない1233人と、除菌した2186人について、5年以上にわたって胃がん発症の有無を調べた。 その結果、除菌していない人では3.5%(43人)が胃がんになった。一方、除菌した人で胃がんになったのは1.1%(23人)で、除菌によって胃がんの発症が3分の1以下に抑えられた。

ピロリ菌は胃の粘膜に感染し、炎症や潰瘍につながる。胃潰瘍の治療では、薬による除菌が普及している。しかし、除菌で胃がん発症を予防できるかどうかはまだ明らかになっていなかった。胃がんはがんの死因の第2位で、01年には約5万人が死亡した。同研究グループは「食生活などの生活習慣を改めるとともに除菌をすることで、胃がんの7、8割を抑えられる可能性がでてきた」と話している。
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2004/01/27(火)No50: 原因不明の線維筋痛症の治療法!?

リウマチのように全身の関節が激しく痛み、疲労感や頭痛などが続く原因不明の病気、「線維筋痛症」の患者が増えている。全国で100万人という大まかな推定もあるが、実態は不明。厚生労働省の研究班は全国のリウマチ専門医ら4000人以上からデータを集め、患者の症状や生活状態、予防・治療法を探ることになった。

線維筋痛症は、90年代以降に米国や欧州で急速に増加。関節や骨と付着している筋肉が痛むのが特徴で、肩などから痛み始めて全身に広がる。痛みで寝付けないなど日常生活に支障が出る。

40代以降の女性に多く、血液検査ではリウマチのような免疫異常は見つからない。全身18カ所の圧痛点を押し、11カ所以上で痛みを感じ、ほかの原因が考えられない場合、線維筋痛症と診断される。

日本ではリウマチ専門医を受診する患者の約5%が線維筋痛症との見方もある。米国の患者数は推定300万人以上。 医師にも病名がよく知られておらず、更年期障害や慢性疲労症候群などと誤診されることも少なくない。研究班メンバーの最近の調査で、小中学生にも発症者がいることがわかり、不登校などの原因になっていることもわかってきた。

『線維筋痛症』 全身の関節付近の痛みが3カ月以上続き、疲労感や頭痛、眠障害などの症状もでる原因不明の病気。70年代に米国で初めて症例が確認され、90年に米国の学会で診断基準ができた。日本でも80年代後半に患者が確認された。根本的な治療法はなく、鎮痛剤や抗うつ剤で症状を和らげる対症療法が中心になる。
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